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多摩丘陵から 〜日記のようなもの
2018年9月 3日 23日
●9月3日(月)
春から秋までザリガニ採りで賑わう公園も、今年の夏は暑すぎて、人っ子一人いない日が多かった。
でも、ここに来てやっと暑さが少し落ち着いて、昨日あたりは子どもたちが復活していた。
小学校1年生か2年生くらいの男の子が、「アメンボ、ゲット!」と言うと、お父さんが、「おっ! やったじゃん!」
で、男の子は大きな声で「アメンボ、ゲットーッ!!」と叫んだ。
いいお父さんだな。「なんだ、アメンボなんか」って、言わないんだ。「ドジョウかザリガニを採れよ。虫だったら、せめてヤゴとか」なんて、言ったりしないんだ。
だからといって、このお父さんのお父さんも、良いお父さんだったとは限らない。ボクが何をしても、その小さな成功を祝福せずに、かえってケチョンケチョンにけなしていたかもしれない。そして、「ああはなるまい」と、自分の欲しかった「お父さん像」を実現しているのかもしれない。
いずれにせよ、いいお父さんだな。アメンボをゲットした君、今は分からないかも知れないけれど、君はとっても幸せなんだよ。
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昨日はその後で多摩動物公園へ。目当てはオオカミとトラ。その途中でレッサーパンダとユキヒョウも。時間が遅かったので、その4種の食肉目だけを見てきた。
小雨が降ったりやんだりなので、誰もいないだろうと思ったけれど、そうでもなかった。
ユキヒョウのフクちゃんは相変わらずの人気で、大きなレンズをつけたカメラを構えた人が何人もいて、むしろ以前よりも増えている。
生後15カ月のフクちゃんは、だいぶ大きくなったけれど、まだまだお母さんにはかなわない。彼がすべったり転んだりするたびに、人たちは大喜びして笑う。
いつまでも未熟な可愛い幼獣でいてほしいからなんだろう。
絶滅危惧種だから、世界中の動物園で遺伝子を管理しているはず。フクちゃんもいずれ外国に婿入りしてしまうかもしれない。
それまではかわいい姿を、そして後には成長したかっこいい姿を、見せて下さい。
●9月23日(日)
昨日は、お盆に約束したとおり、寛永寺さんの大空襲慰霊碑へ。前回教わったとおり、お花だけでなく、おはぎとお菓子とをお供えする。
朝から小雨が降ったり止んだりする天候だったが、この間だけは、ほぼ止んでいてくれた。
いただくお下がりが重いのは、姑の家族4人だけでなく、10万人がいらっしゃるからか。
「兄は7歳、弟は乳飲み子だった」と。そう聞かされれば、下の子をおぶって上の子の手を引いて、という姿が思い浮かぶではないか。
姑自身は5歳で、一足先に親戚宅に疎開していた。あとの一家は10日に疎開する予定で、家財一切は先に届いていたとか。
あと1日早く疎開していれば。あるいは空襲があと1日遅ければ。
言っても詮ないことなのだけれど。