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多摩丘陵から 〜日記のようなもの      

 

2018年6月 2日 14日 

 

●6月2日(土)

 小石川植物園へ行ってきた。

 敷物を持って、途中でパンを買って。

 気持ちがよくて、眠ってしまった。夢まで見た。

 

 ここは幕府の薬草園。小石川後楽園は水戸さんち。ついでに言えば新宿御苑は内藤さんち。江戸なんだなあ。

 

 ところで、あのペラペラの敷物のことを、何と称するか。

 夫は「レジャーシート」と呼ぶ。「お店にもそう書いてあるよ」と。

 でもわたしは「グラシ」と呼んでいる。それがうちの高校の「天文部方言」なのは承知している。でも、「グラシ」というのは「グラウンドシート」の略だ。ということは「グラウンドシート」という呼び方があるはず。

 ちょっと調べてみたら、グランウドシートはテントの下に敷くものらしい。つまり、ペラペラのちゃちな物ではなく、もっとしっかりとした物なのか。登山用品なのかな。

 でもわたしたちは、そんなしっかりした物を使っていたかな?

 所詮わたしらは軟弱な天文部。やたら大荷物のリュックをしょっているが、足元は運動靴だったり。

 

 昔の話よ、あのねのね。もう、山の中で一晩過ごすような体力は、とてもとてもありません。

 

 

 

 

 

●6月14日(木)

 森田童子が亡くなったとか。

 

 昔々、谷山浩子が好きだったわたしは、レコードプレーヤーを持っていなかったため、同好の友人にカセットテープを渡して、ダビングをお願いした。

 90分テープにLP1枚を入れると、表も裏も余りが出る。「余ったところには、何でもいいから君の好きなものを入れてね♡」と。

 高校のとき、当時の「彼女」が入れてくれたのは、山崎ハコだった。それまで聴いたことがなかったが、いっぺんにはまった。

 大学生のとき、クラスの友だちが入れてくれたのが、森田童子だった。これにも、いっぺんにはまった。

 なお、ハコを入れてくれた友にこの話をすると、「森田童子は暗いでしょ」と言われた。そして森田童子を入れてくれた友にも話したら、「ハコは暗いでしょ」と。

 どっちもはまったわたしは、何なんだ?

 

 ミュージックテープを買ってきて、モノラルのラジカセを抱えて、耳栓(=イヤホン)で夜な夜な聴いていた。

 「だぁれぇか ぼくを見つけてくれなぁいかなぁ」と歌っていたら、夫が見つけてくれたんだな。

 結婚後、家で二人で夕食をとっているときに、突然TVから「僕たちの失敗」が流れてきた時は、心底おどろいた。こんなに似つかわしくないことはないから。

 

 

 訃報なんか要らない。年齢も知らないでよかった。いつの間にか、ひっそりと消えているのが、彼女に相応しいのだから。

 

♪♪♯♪♪♭♪♪♯♪♪♭♪♪♯♪♪♭♪♪♯♪♪♭♪♪♯♪♪♭♪♪♯

 明日は元ちゃんのライブ。久しぶりだ。

 

 

 

 

 

●6月16日(土)

 昨日6月15日は雨。こんな天気でも、国会議事堂前には花が手向けられたのだろうか。

 

 でもわたしは下北へ。元ちゃんと、「ゴメ山」ことゴメス・ザ・ヒットマンの山田稔明君とのライブ。油断して申し込みが遅れ、キャパ60人なのに54番といういうことで、危なかった。この番号では座れっこないので、時間ギリギリまで街をうろうろしてから行った。雨は上がっていた。

 なりゆきで、立ち見の最前、ど真ん中に陣取る。

 1曲目は山田君がカスタの「オーバーオール」を。次いで元ちゃんが「ムーンパレス」だったかな。

 あとはよく憶えていない。とにかく楽しかった。曲はもちろん、話も。

 ゴメ山君は元ちゃんを先輩として「元さん」と呼ぶ。元ちゃんは清原と、山田君はイチローと同年だと聞くと、なるほどそれだけ年齢差があるのかと。振り返ってわたしはというと、大輔だ。もちろん松坂ではなく荒木。高校の同じクラスに、中学校で荒木大輔と同じクラスだったという人がいた。阿波野君や西崎も同年だけれど、やっぱり大輔だよなあ。あの年に生まれたのが松坂大輔で、もちろん荒木からの命名だというから、年齢を感じる。関係ないけど、高校の同じクラスには野村義男と中学で同級だったという人もいた。何なんだ?

 

 閑話休題。

 元ちゃん、よく声が出ていた。この人は変わらない。50歳になったんだよね。昔っから年齢不詳だったけれど、年々怪しさが増していく。というか、ここ10年くらい、見た目が変わらないんじゃないか? パワーはかえって増しているような気さえする。

 山田君もよかったな。声も曲も詞も、この人は評価できる。

 フィッシュマンズの曲を2曲ぐらい演ったほかは、基本的にそれぞれの曲をそれぞれが演ったけれど、必ずコーラスはつけていたように思う。

 

 あっという間だったな。本編だけで2時間越していた。幸せだった。

 最後の最後は「変わりゆく今よ」だったかな。記憶が今一つ定かではないが。

 

 

 一つ驚いたこと。練習のために山田君の家に行ったとき、是枝監督のエレカシのドキュメンタリーを見たとか。この人の口からあのバンドの名を聞くとは。もっとも、むかーしカラオケで「四月の風」を歌ったとか言っていたけれどね。

 あれは、もう終わったバンドだ。

 元ちゃんは違う。まだまだ、凄い。すばらしい。活きている。

 

 楽しかった! ありがとう!!

 

 (おまけ)帰り、下北沢駅の階段を上っていて、こけた。手を一瞬ついただけだけれど、確かにこけた。考えてみれば、行きの電車から3時間ほど、ずっと歩いているか立っているかだった。はしゃいでいて気づかなかったが、疲れていたのだろう。夫に話したら、「年とったね」と身も蓋もないことを言われてしまった……。

 

 もう一つおまけ。

 帰りの電車で、前に座っていた女の子二人。ジャニーズか何かのコンサート帰りらしいのだが、その一人の頬に「大輔」と書いてあった。どちらの大輔さんか存じませんが、そういう世界もあるんだね。

 

 

 

 

 

   

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