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多摩丘陵から 〜日記のようなもの      

 

2016年6月 4日 5日

 

●6月4日(土)

 6月4日。出版自由、言論自由、集会自由の三大自由は楊篤生も謳っている。

 楊昌済先生、あなたの見込んだ毛潤之君の造った国は、一体なんなのでしょうか?

 

 この国の三大自由も、かなり危うくなっているけれども。

 

 

 

 

 

●6月5日(日)

 あの幸せなライブから、あっという間に1週間経ってしまった。コミも言っていたけれど、時の経つのが速すぎる。……そう言えばコミはこんなことも言っていた。今の若い子には「昭和」というのが大昔に思えるようなので、これで元号がもう一つ変わったら、おれたちにとっての明治くらいの感覚になってしまう……

 まあ、そんなものだろうけれど、「昭和」という括り方には強い反発を覚える(別にコミは悪くないが)。はじめの20年とその後とでは、全く違う世界だし、そう認識されてしかるべきだから。はじめの20年が恋しくてならない勢力もあるようだけれど、そんなのは許してはならない。

 

 なんてことは今はどうでもいい。

 そんなことよりカスタの話。

 いきなり「うつつの世界」「ムーンパレス」ときて「絵を描く」。はじめの2曲がよいのは当然として、「絵を描く」が妙によかった。でもやはり「ムーンパレス」かな。情景の浮かぶ曲。

 数曲を経て、チューニング確かめながらのしゃべりで笑いをとったのち、「これはきっと、いつまででも、変わらないことなんだろう」と「君を想う」!! 既に老猫まるさんの曲ではなく、愛する者を亡くした人のための普遍的な曲になっている。良い曲を創ったね、元ちゃん。

 元ちゃんの、声の力、歌の力を、強く感じた夜だった。もともと強い声をもった人だけれど、改めて感じ入った。

 「君とボク」なんて、あんな恥ずかしいくらいセンチメンタルな曲なのに、最後の「生きていくんだぼくら」の辺りなど、狂気すら含んでいた。あの爆発力、若い頃と変わっていない。

 本編18曲。アンコールは「ねないねない」だけだったが、何度聴いたか分からないこの曲も、新しい発見(?)があった。レコードにない部分、家を建てて待っているところ。ああ、寝ないで待ってるんだなと、改めて思った。

 

 客層が変わった。男が多かった。わたしの隣も男で、終盤に突然「元さん、愛してる」と叫んだので、驚いた。以前わたしの隣で「宮本、愛してるぞー」と叫んでいた男がいたな。わたしの隣に立つと、そう叫びたくなるのだろうか?

 元さんと言うのだから、年下だろう。いかにも音楽好きの、音楽の世界にいるという感じの男が多かった。

女の子のようだった元ちゃんも、今は年齢不詳の謎の男になっている。キャーキャー言っていた女の子たちも、それなりの年齢になっているはず。かく言うわたしも、50過ぎの謎のおばさんだし。

ここに来てのこの変化は、喜ばしいことだと思う。裸眼で全国を細かく回ったのも、よかったのだろうな。小さなお店で歌って、ライブ後は客も一緒になって飲み食いして帰るというようなことも多かったようだけれど、それもよいことだ。ある種の覚悟ができたのではなかろうか。

 

すばらしい夜だった。ありがとう!!

 

 

 

 

 

 

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