日記表紙へ

 

 

多摩丘陵から 〜日記のようなもの      

 

2009年9月 18日  20日

 

9月18日(金)

 今日は9・18。当然おとといは9・16。いずれも思いっきりうっとうしい日付だが、世間からは全く忘れ去られているような。

 おとといなんて新聞TVは大騒ぎだったが、なんのこっちゃ。8月30日には、たまたま新宿へ出る用事があったので千歳村まで投票に行ったが、いつものとおり死に票を投じただけ。小選挙区制はやめるべきだと思う。投票意欲をはなはだしく削いでくれる。

それでもあの日は、列が校庭を横切って門の外まで続いていて驚いた。いつも待たずに投票していたのに。投票率が高かったのか、それともいつもは早朝に行くところを10時過ぎに行ったからか。

 

それはともかく。

9月16日や9月18日について何か書こうかと思ったが、わたしにはそんな器はない。甘粕事件も柳条湖事件も、然るべき人が然るべき場所で、然るべき行動をしていることだろう。そうあるはずだ。だからそれでよい。

 

∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴

 

 朝の電車で歌を読んでいる。一首読んではぼうっとし、また一首読んではうとうとし。

 

 

 

 

 

9月20日(日)

 エレカシ野音の一般発売日。

 ファンクラブの抽選で洩れた時点で、ほぼ絶望していた。どうせ瞬時に売り切れるだろう。

 

 それでもなんとかしたいと、先行予約目当てにローソンチケットに、夫と二人で入会してみた。ところが、先行に申し込もうとしたら、支払方法がクレジットカードのみとのこと。借金大嫌いなわたしたちは、そんなもの持っていない。ここでも門前払い。いよいよむくれる。

 

 夫は言う。どうせ一般は無理だから、外聴きしようと。野音は音が外にまる聞こえなので、それが可能だ。こうなったら、屋台のたこ焼きでもつつきながら、歓声を送ってやろうじゃないかと。俺を入れなかった嫌がらせだと。

 この人の声は、少なくとも東京じゃ知らない人はない、「とっても有名な」ばか声なのだ。外で吠えたのが中まで聞こえても不思議ではない。

 

 

 で、昨日の午前十時。前日から番号を紙に大書したり、家中の時計を点検したり、なんとなくそわそわしていた。

 ローソンのほうが好きだし、取りやすいという噂もあるので、ローソンを主に、時々ぴあという感じで臨むつもりだった。

 PCのローソンのサイトは、58分頃にはサーバーがパンクしてつながらなくなっていた。それは予想していたので、気合いを入れて電話に向かったのだが、10時につながるわけもない。「しばらく経ってからおかけ直しください」ばかり。

ローソン4、5回、ぴあ1回くらいの割合でかけ続けていると、10分頃だったか、不意にぴあにつながった。日にち選択→24日→ありません。日にち選択→25日→席の選択→指定席→ありません。席の選択→立ち見→ありません。……この公演は終了しました……。

つまり、欲張らずに最初から立ち見にすればよかったのかと、悔やまれてならなかった。

それでも、だめでもともととローソンにかけると、一遍でつながる。驚いて半信半疑のまま、ぴあのようにどこかで「ありません」になるのではないかと、びくびくしながら進めていく。10月24日。席は先程の失敗に鑑み立ち見で。するすると進んで、予約番号を書き留めて電話を切っても、なお信じられない。実際に券を手にしなければ、とても本当のこととは思えない。

夫に報告して、すぐにローソンへ飛んでいった。お店で機械を操作していても、どこかでだめになりそうで、実際にお金を払って券を受け取ってもなお、狐につままれたようで、帰る道々何度も券を取りだして確認した。第一希望の24日。立ち見ではあるが、確かに「エレファントカシマシ」、「日比谷野外大音楽堂」と書いてある。ちゃんと2枚あるし。

本当に行けるのか。本当に入れるのか。

 

野音は特別なんだ。どのライブを見送っても、野音だけは行きたいんだ。本当に、外聴きでもかまわないと思ったんだ。

でも行けるんだ。立ち見では全然見えないだろうけど、見えないのはいつものことだし、大事なのはその場にいて、参加して、気を交換することだから。

 

 

 

夕方、散歩に出た。少し遠い公園の、小高い丘の上に立つ。360度開けた視界。夕空は山際まできれいに晴れ、連なる稜線がくっきり見える。その向こうに富士の頭が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

日記表紙へ